ヨーロッパでの上向きな経済データが米国での低調な小売業売上ニュースを補ったことから、ウォール街では動きの激しい取引が行われた。アナリストの予測を上回る Wal-Mart の第2四半期業績も市場の上昇を支えた。
米国連邦準備金制度による前向きなコメントが金融部門を支えたことから、昨日のオーストラリア株式市場は力強い上昇を記録した。S&P/オーストラリア証券取引所200銘柄の基準指数は92.8ポイント・2.14％上昇し4,435.9、全株価指数は90.8ポイント・2.09％上昇の4,436.7ポイントとなった。
注目の経済事象と数値
住宅産業組合と Commonwealth Bank による6月四半期の住宅初回購入値ごろ感指数は、3月四半期の161指数ポイントから低下し、152.5指数ポイントとなった。6月四半期の住宅平均価格は3月四半期における38万6,400ドルから41万9,900豪ドルへ上昇、住宅ローン返済月額平均は1,843ドルから1,983ドルへと上昇した。これは7.6％の上昇となる。
Melbourne Institute による今月の消費者インフレ予測値は、7月の3.2％から上昇し3.5％となった。同インフレ予測値の水準は1年前に記録された平均予測値4.9％を引き続き大幅に下回っている。
企業合併・買収ニュース
Prime Retirement & Aged Care Property Trust (ASX:PTN) は、負債の減額・コスト削減・経営の合理化・新規開発への支出停止を目的とした戦略的経営見直しを行った。同社経営陣は非主力の賃貸施設13ヶ所を7,675万豪ドルで Lend Lease Corporation (ASX:LLC) へ売却することを決定した。
土木工事機械企業 Emeco Holdings (ASX:EHL) は、ある金融投資企業から同社の100％買収に関する未承諾で指示的、拘束力無しの提案を受けたと語った。同社は株主に対しこの提案は予備的で未完のものであると伝えた。また同社は約5,700万から5,800万豪ドルとなる再編・損失費用処理前の年間利益見込みを報告した。
Felix Resources (ASX:FLX) の役員会は中国の Yanzhou Coal Mining (HKG:1171) (SHA:600188) からの約35億豪ドル相当とされる全現金オファーを全会一致で支持した。 Yanzhou は Felix の株主が1株当たり16.95豪ドルを受け取ることになる取引に合意した。
Arrow Energy (ASX:AOE) はオーストラリア証券取引所からの問い合わせに対し、中国企業からのターゲットとなっていることを知らず、買収オファーは受けていないとしている。中国企業のターゲットとなったことで同社の株価が上昇した、とあるレポートは伝えている。
重要企業ニュース
PMP Ltd (ASX:PMP) は6月30日までの1年間において2,720万豪ドルの年間純損失を報告した。これは前会計年度における7,890万豪ドルの利益からの減少となった。退職金や再編コスト、資産の評価減に関し、同社は主要項目において6,520万豪ドルを記録した。
Crown Limited (ASX:CWN) は、 Melco Crown Entertainment Limited (NASDAQ:MPEL) が2億米ドルの株式募集を順調に行ったと語った。この募集により、 Melco Crown における Crown の権利保有率は36.4％から33.6％へと薄められることになる。
Leighton Holdings (ASX:LEI) は、昨年の6億800万豪ドルから28％減となる6月30日までの1年間における純利益4億4,000万豪ドルを報告した。この業績は不動産開発への参画の減少や以前に発生した投資損失により打撃を受けたものである。更なる投資損失の発生を前提として、2010年会計年度における Leighton の純利益は約6億豪ドルになるものと見込まれる、とチーフエグゼクティブである Wal King 氏は語った。
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関連企業
Yanzhou Coal Mining Company Limited
Prime Retirement & Aged Care Prop Trust
LEND LEASE CORPORATION LIMITED
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