アジア市場レポート：2月8日

割安株を狙う投資家たちが売りの進む市場でのチャンスを求めたことから、金曜日の米国株式は前半の下落から反発し若干高で取引を終えた。米国の非農業部門雇用レポートは入り混じった結果となった。米国の雇用主は1月に2万件の雇用を予想外に削減したが、失業率は5ヶ月間での最低水準となる9.7％へと低下した。

ウォール街での下落やヨーロッパの国債に対する不安を受け、金曜日のアジア株式市場は大幅な下落を記録した。日本の日経指数は2.9％下落した。香港のハンセン指数は3.3％下落し、9月以降初めて終値が20,000を下回った。韓国の Kospi は3％下落し1,567.12、台湾の Taiex は4.3％下落、中国の上海総合は1.9％下落した。

企業ニュース

トヨタ自動車 (NYSE:TM) (TYO:7203) は、同社のハイブリッド自動車プリウスの最新モデルについて報じられたブレーキの不具合を修理する正式リコールまたは自主的修理計画を今週発表するものと見られる、と情報筋が語った。トヨタは日本のディーラーに対しその問題と原因を既に伝えている。またトヨタは米国やガス・電気ハイブリッドカーの同人気車種が関わる全ての地域において同様の手順を踏む意向である、と情報筋は語った。

ヤマハ発動機株式会社 (TYO:7272) は2009年において予測よりも大規模な損失を報告するものと見られる。これは先進諸国での同社の自動二輪車に対する需要回復が遅く、この状況に対応するための追加再編費用303億円を計上することによる。

台湾を拠点とする LCD モニター製造企業 Innolux Display Corp. (TPE:3481) は、海外の規制当局への申請過程が進んでいることから、 Chi Mei Optoelectronics Corp. (TPE:3009) と TPO Displays Corp. (TPO:3195) との同社の合併が以前の発表より2週間早い3月18日に完了する予定であると語った。 Innolux は1,720億ニュー台湾ドルでの全株取引で Chi Mei を、200億ニュー台湾ドルでの株式交換で TPO Displays をそれぞれ買収することに合意した。合併後の企業は、台湾の第8.5世代 (8.5G) 工場や中国・浙江省 Ningbo の LCD モジュール (LCM) 工場において更なる生産能力拡大を予定している。

パナソニック株式会社 (TYO:6752) は、三洋電機株式会社 (TYO:6764) における過半数株の買収が同社の年間業績に圧力を掛け、フラットパネルテレビから電気自動車用バッテリーやソーラーパネルなどのエネルギー関連製品へと今後の投資優先項目を変える可能性があると語った。

大物実業家である Li Ka-shing 氏が管理する Hongkong Electric Holdings Ltd. (HKG: 0006) は金曜日、 Lamma 南西において総合生産能力100メガワットの沖合風力発電プロジェクト開発を計画していると語った。2015年までに完成される予定の同プロジェクトでは、香港の5万世帯に対し必要とされる電力を毎年生産することが見込まれている。


関連企業

ヤマハ発動機株式会社
      

TPO Displays Corportaion
      

トヨタ自動車株式会社
         

三洋電機
       

パナソニック株式会社
      

Innolux Display Corporation
      

Hongkong Electric Holdings Limited
      

Chi Mei Optoelectronics Corporation