Sydney, 2007年12月6日, AEST (ABN Newswire) - スイス・イギリスの大鉱業者Xstrata Coalは、オーストラリアの鉱業部門、とりわけ石炭に対し引き続き資本を注入する。

同社は現在、ニューサウスウェールズ州内のみでこれまで約23億ドル規模の取引に申し込み、または完了している。

数ヶ月前のGloucester Coalに対する申し出が失敗に終った後、昨日同社は、ハンターバレーの石炭採掘業Resource Pacificに対し9億6,000万ドルでの申し出をしたことを明らかにした。

この一株あたり2.85ドルの申し出は、Resource Pacificの経営陣に拒否されたクイーンズランド州の石炭採掘業New Hopeの7億5,400万ドルの株式交換による申し出を簡単に上回った。

今回の申し出はNew Hopeが意味した価格・評価を26%上回るが、火曜日のResource Pacificの終値を6セント下回るものであった。

Resource Pacificの株式は、火曜日の取引終了前1時間ほどの間に20%上昇した。

昨日投資家たちは、10セント高3.01ドルに落ち着き取引を終了するまでに、一株3ドル以上、ピーク時は3.06ドルまで押し上げた。

市場はもう一方の申し出に賭けているが、New Hopeは全株式に対するチャンスを残すため、また初めの段階で現金という要素を含んでいなかったことを考えて金額を上げなければならず、困難な局面を迎えそうである。

今回の申し出はXstrataが、ニューサウスウェールズ州にて新たに承認を得たAnvil Hill鉱山を含む2鉱山を有し資金繰りに苦しむCentennial Coalに対して9億8,200万ドルの支払いに応じた2ヵ月後のものである。XstrataはAnvil Hill鉱山単体に4億2,500万ドルを支払った。

Xstrataはニューサウスウェールズ州・ハンターバレー地域に10鉱山を所有している。今年初めには他の地域鉱業者Gloucester Coalを3億9,100万ドルで買収するという計画があったが、香港の一次産品貿易業者Noble Groupとアメリカの民間石炭グループAMCIにターゲット先の株式を購入・ブロックされ失敗した。Nobleは現在Gloucester株の19%を所有している。

Resource PacificはハンターバレーのNewpac鉱山の生産目標達成に対し、問題に直面している。それは新しい採掘方法と機材によるものである。

Resource PacificとXstrataの鉱山とが近い位置にあることは、申し出が受け入れられれば、長期的に大幅なコスト削減を可能にするだろう。

Xstrata CoalのCEOであるPeter Coates氏は昨日オーストラリア証券取引所への声明で次のように語った。「我々の現金による申し出はResource PacificのNewpac鉱山の総合価値を認識し、株主に対し魅力のあるリスクのない手当てを提供するものである」

Xstrataは、Resource Pacificの大株主である丸紅からの同社所有分株式10.2%の買取りに合意を得ることでNew Hopeに対し有利なスタートを切った。これにより、Xstrata保有分は15.56%となる。

ハンターバレーにある多くの採掘業者と同じようにresourceは、鉄鋼産業向けに高品質の精製ソフト・コークス用炭、また粉砕された石炭を注入するプロセス(主に日本での)向けの低品質の石炭、また電力・セメント産業向けの精製前の熱石炭への転換などの生産能力を持つ。

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