アジア市場概観　2月23日

低調な米国やヨーロッパ市場からの圧力を受け、金曜日のアジア市場は大幅に下落した。最近の円安に対し投資家たちが依然として良い反応を示さず、日本の日経平均は1.9％下落した。韓国ウォンの下落はソウルの株式に打撃を与え、 Kospi は3.7％下落した。上海と香港の株式は約1.5％上昇した。今日、中国の株式は若干高で取引を開始し、香港の株式は1.8％高であった。

経済ウォッチ

2009年のシンガポールのGDPは政府予測よりもさらに縮小する可能性がある。シンガポールの Lee Hsien Loong 首相は日曜日、同国のGDP成長率がマイナス2％からマイナス5％の範囲内になると予測されていると語った。世界経済がさらに悪化すれば、マイナス5％よりも低い成長率となる可能性もある。

韓国政府は、外貨準備高が2,000億米ドルを下回ることになっても、外国為替相場を安定させるために外国為替市場へ介入する可能性があると語った。また、韓国の金融当局は国内銀行の外債見直しを行うことも決定した。

米国の Hillary Clinton 国務長官は中国訪問の中で、この経済危機において米国と中国は「上昇と下降」を共にすると語り、中国に対し米国国債の購入継続を呼びかけた。

韓国は、低調な輸入による1月の33億6,000万米ドルの赤字から、2月に約25億米ドルの貿易黒字を見込んでいると語った。

企業ニュース

トヨタ自動車 (TYO:7203) は、親会社単独ベースでの今年の自動車生産650万台を計画している。これは2008年の821万台から20％の減少となる。

台湾の Hon Hai Precision Industry Co. (TPE:2317) の子会社である Foxconn International Holdings Ltd. (HKG:2038) は金曜日、従業員の解雇や工場の閉鎖を行っていると語った。

韓国の Hyundai Steel (SEO:004020) はコークス用炭の調達のため、ロシアのコークス用炭生産業者 Mechel との覚書を締結したと語った。これにより Hyundai Steel は今後5年間にわたり、年間5万から30万トンのコークス用炭の安定供給を受けることが可能となる。

日本の住友金属鉱山 (TYO:5713) は、2009/10年会計年度に採算性のある銅鉱山における権利取得を目指していると語った。

新日本石油 (TYO:5001) は、 China National Petroleum Corp. との日本における共同製油所ベンチャーの設立計画が予測よりも長い時間を要することになると語った。現在、新日本石油は同ベンチャーの設立に関し、4月ではなく6月以降の時期を見込んでいる。

China Petroleum & Chemical Corp (Sinopec) (SHA:600028) (NYSE:SNP) 、 China National Chemical Corp (ChemChina) と Sinochem Corp は、米国企業 Chemtura Corp (NYSE:CEM) により売りに出された約10億米ドルの資産の財務詳細について調査をしている、と市場関係者が語った。

中国のディーゼルエンジンメーカー Weichai Power Co. (HKG:2338) は発表の中で、フランスのディーゼルエンジン・ギアボックスメーカーである Moteurs Baudouin SA を300万ユーロで買収したと語った。


関連企業

Weichai Power Company Limited
      

トヨタ自動車

Sumitomo Metal Mining Co., Ltd.
      

新日本石油株式会社
       

Hyundai Steel Company
      

Hon Hai Precision Industry Co., Ltd.
      

Foxconn International Holdings Limited
      

China Petroleum and Chemical Corp (Sinopec)
      

Chemtura Corporation